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はじめに
白井町は,平成9年9月に待望の人口5万人を達成し,千葉県内で第1位,全国でも第3番目に人口の多い町になった。今町は,昭和54年から入居が始まった,千葉ニュータウン開発も計画人口の2/3以上の人が入居し,町として安定期を迎えており,単に「住宅都市」としての物的な基盤整備から,住む人がより健康で質の高い生活(クオリティ・オブ・ライフ;QOL)を志向する「生活都市」づくりへと転換することが求められている。キーワードは,「健康づくり」だ。人の健康づくりはもとより,人を取り巻く社会生活や社会的基盤の整備を含めた総合的な「健康づくり」である。
そこで,21世紀に向けた町づくりの将来像を「住民参加で快適な健康文化都市」とし,住民だれもが健康で幸せと暮らしの豊かさが実感できる町づくりを進めている。
この健康文化都市を実現するためには,子どもから高齢者まで住民1人ひとりが,それぞれの身体的・精神的状態に応じて健康で生きがいをもって社会生活を営めるよう,「自立:ひとの健康づくり」と「共生:まちの健康づくり」の推進が必要である。ひとの健康づくりとして,「白井運動公園の整備」「健康ジョギング・ウォーキング教室の開催」「白井町健康文化都市大学の開設」「健康づくり推進校の指定」などの事業を実施している。さらに,平成13年度を目途に,生涯を通しての健康づくりを支援する拠点施設とした,「(仮称)保健・福祉センター」の建設に取り組む。まちの健康づくりとして,「公共施設への花の植栽」「地区懇談会の開催」「ISO 14001の取得」など各種の事業に取り組んでいる。また,「住民参加で快適な健康文化都市」を町の将来像とするため,平成8年3月に策定した総合計画を見直し,健康文化都市を具現化するための新たな総合計画を策定した。なお,この新総合計画は,平成10年12月の定例議会において,議員全員により議決を得た。
このようなことから,行政ならびに議会が一体となって,健康文化都市を推進する体制が確立された。
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