特集 女性の健康と地域保健
地域で健康に生きるとは—女性の社会的健康を考える視点から
福田 紀子
1
1国際理解教育センターERIC
pp.24-29
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901713
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日本の女性の状況
まず,女性に関するデータを示す2つのグラフ群(図1,2)から国当てクイズをしていただきたい。ある人(グループ)にはA群を,別な人(グループ)にはB群を見ていただこう。これは,国連開発計画(UNDP)のデータをもとに作成されたグラフである。この中で日本はどれか。他に思い浮かぶ国はあるだろうか。
グラフA群を手にした方々はそれほど難しくなく日本を識別されるかもしれない。その判断の根拠を思い出していただくところからこの活動の意味は始まる。平均余命,1人当たりのGDPの高さといったところであろうか。この当たり前のような判断こそ,世界が日本を見る日でもある。つまり,日本の女性は「世界一の長寿と生活に必要な教育に恵まれ,世界で有数の経済力に恵まれた(GDP国別で世界第2位,1当たりで第7位)人々」なのである。
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