研究
日刊紙面にみられた健康問題記事の最近20年間の変化
伊藤 千代子
1
,
中井 芳
1
,
杉浦 静子
1
1三重県立看護短期大学
pp.124-127
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901520
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●要約
1990年および1994年の二大全国日刊紙朝刊の社説・コラム,投書および死亡記事を観察対象とした。その成績と1970年代における同一2紙を対象とした前報結果とを比較し,次のような結果を得た。①社説・コラム欄記事の中で健康記事の占める割合は,1970年代に比べて1990年代では低下したのに対し,投書中の健康問題投書割合は増加した。②健康記事内容は社説・コラムおよび投書のいずれにおいても,1970年代においては環境汚染の割合が最多であったが,1990年代ではその割合が低下した。③健康問題投書割合は男性に比べて女性に高く,職業別では主婦に高かった。この傾向は1970年代も同様であった。④死亡記事件数は20年間で倍増した。掲載者の年齢は1970年代に比べて高齢化した。⑤死因別死亡割合は,1970年代に比して1990年代では脳血管疾患,悪性新生物の割合が低くなり,心疾患の割合が高くなった。
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