Japanese
English
連載 海外文献紹介—東京大学医学部地域看護学教室からの発信・12
英国サルフォード地区における地域精神看護婦とメンタルヘルスソーシャルワーカーの実践
K. Wooff, D.P. Goldberg, and T. Fryers : The Practice of Community Psychiatric Nursing and Mental Health Social Work in Salford ; Some Implications for Community Care, British Journal of Psychiatry 152, 783-792, 1988.
萱間 真美
1
1東京大学大学院医学系研究科博士課程(地域看護学)
pp.1118-1122
発行日 1996年12月10日
Published Date 1996/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901492
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
文献の背景
英国では,「ゆりかごから墓場まで」という有名なポリシーのもとに社会福祉制度が整備されてきた。特に地域ケアではその制度は元祖であり,地域で暮らす人がそれぞれに国の制度下で定められた主治医をもち,訪問看護婦や地域保健婦,さらにソーシャルワーカーがそれぞれの職域に応じたケアを提供している。地域精神看護婦(CPN)は,英国の脱精神病院運動の中で,地域における精神障害者ケアの主な担い手として1950年代からの活動の伝統と歴史をもっている。メンタルヘルスソーシャルワーカー(MHSW)は,1970年代から地域精神看護婦と同じチームで活動する職種であるが,最近になって地域精神看護婦協会の会長が,メンタルヘルスソーシャルワーカーの業務が拡張されたために地域精神看護婦の仕事が吸収されてしまいつつあるとの声明を出すといった事態も生まれている。
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.