調査報告
鈴鹿保健所管内の小児慢性特定疾患の実態と保健所の今後の取り組み
佐藤 理恵
1
,
堀木 康子
1
,
前田 弓子
1
,
近成 久美子
2
,
稲垣 香
2
,
片山 紀美子
3
,
中川 久美子
4
,
杉本 敏子
5
,
門脇 由匡
5
,
伊佐地 真知子
5
1三重県鈴鹿保健所
2三重県松阪保健所
3三重県健康福祉政策課
4三重県四日市保健所
5三重県尾鷲保健所
pp.1108-1114
発行日 1996年12月10日
Published Date 1996/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901490
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●要旨
三重県では,小児慢性特定疾患患児に対して医療費の助成は行われているものの支援ケアシステムはなく,当保健所でも申請書類を事務的に処理しているだけにすぎなかった。そこで,在宅支援ケアシステムの構築をめざし,平成6年度の当保健所管内で小児慢性特定疾患医療費助成を受けている保護者(ほとんどが母親)223名に対してニーズ調査を実施した。
回収率は全疾患で46.2%で疾患によって違いがあった。その結果,病気のことは主治医に相談できても医療以外の家庭や学校のことなどは,どこにも相談できずに悩んでおり,相談できる話し相手を求めていることがわかった。
多岐にわたるニーズに対応するには,個別の支援だけではなく,医療・教育・保健などの関係諸機関の連携が必要不可欠であることを確認した。
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