特集 災害時における公衆衛生—阪神・淡路大震災から学ぶもの
静岡県の『災害時における保健指導マニュアル』作成に生かしたこと
三輪 眞知子
1,2
1前,静岡県保健衛生部健康対策課
2現,静岡県立厚生保育専門学校
pp.606-613
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901395
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はじめに
静岡県では,昭和51年の東海地震説の発表以降,地震対策に取り組んできた。最近では,東海地震や神奈川県西部の地震はいつ起きても不思議ではないと言われている。平成7年1月17日の阪神・淡路大震災は県民をはじめとして行政関係者が地震発生の現実を直視し,何をなすべきかを各々の立場で考えるきっかけとなった。
震災後,静岡県保健衛生部としては,医療救護を含めて平成7年1月21目から3月31日まで,県保健所,政令市保健所,市町村の保健婦延べ83名を被災地へ派遣した。1チーム4人で3泊4日という短い期間だったが,避難所巡回健康相談,集団検診,被災者宅・仮設住宅への家庭訪問,ミーティングへの参加を通し,筆者をはじめ派遣された保健婦は一様に多くのことを学び,貴重な体験をした。
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