連載 「気になる子ども」の保健指導・24
父親の育児参加—行政側の視点を通して
小澤 道子
1
,
栁沢 尚代
2
1練馬区光が丘保健相談所
2渋谷区恵比寿保健相談所
pp.918-919
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901256
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はじめに
女性の社会進出や核家族化および男女の性役割意識の変化の中で,家庭における父親の役割が改めて見直されてきている。特に育児休業法が制定され,男性の育児参加が法的にも認められた後,先駆的な層ではあるが,育児のために休業する男性が出始めたことは,大きな変化である。それと同時に,役割に関する研究は,単なる母親への援助者としての位置づけではない父親固有の役割を指摘している。
本来,妊娠・出産・育児は,家族を核に繰り広げられてきた極めて個別性の強い事項である。しかし,育児をめぐる世の中の大きな変化に合わせて,国・都道府県・市町村が,それぞれの役割を分担し質の高い保健サービスを提供することが,求められるようになってきた。
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