連載 いま,ほんとうに必要な育児支援とは何か? 「大阪レポート」から23年目の調査が描くもの・7
父親が変わっている!!―育児によく参加・協力している父親たち。しかし…
原田 正文
1,2
1大阪人間科学大学人間科学部社会福祉学科
2こころの子育てインターねっと関西
pp.706-711
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100528
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この連載では,2003年に実施した子育て実態調査「兵庫レポート」と1980年生まれの児を対象に調査した「大阪レポート」とを比較検討し,報告しています。「兵庫レポート」の結果のほとんどは,予想外のものばかりでしたが,今回取り上げる父親についての調査結果も,私にはまったく予測できませんでした。
このあまりにも大きな子育て現場の変貌に驚き,なぜだろうと考えていたとき,1冊の本に出会いました。「若者が《社会的弱者》に転落する」(宮本みち子・著,洋泉社,2002年)です。この本のなかで著者は,日本社会ではこの20数年間に親子関係や夫婦の役割関係,男女の地位,結婚観・離婚観など,あらゆる価値観が大きく変動した,と指摘しています。
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