研究・調査・報告
父親の育児に関する学習とその効果
秋山 輔美
1
,
板倉 美子
1
,
江口 桂子
1
,
岡本 恵美
1
,
鎌田 奈津
1
,
近藤 三枝
1
,
下窪 美香
1
,
尾方 美智子
1
,
二宮 恒夫
1
1徳島大学医療技術短期大学部
pp.982-987
発行日 1997年11月25日
Published Date 1997/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901826
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はじめに
近年,既婚女性の就業の増加や核家族化の進展に伴い,母親の家庭における負担が増大している。そのため,父親の役割が重視されるようになり,父親の保健指導に関する研究が多く行なわれるようになった1〜3)。
厚生省心身障害研究「育児における父親の役割に関する研究」(平成元年〜3年)の結果,父親は育児について母親とよく話し合うこと,父子関係は妊娠期,乳児期から形成・発達させることが大切であり,このことが母子関係をさらに強化,発達させることにつながることが明らかにされた4)。また,母子保健法の一部が改正され,保健指導の対象に妊婦の配偶者が義務づけられ,平成9年度実施に向け準備されている。これらのことを受けて,現在では,両親がともに参加することのできるさまざまな育児教室も行なわれるようになってきた。しかし,父親への保健指導の結果,父親の家庭における態度や意識がどのように変化したかなどの学習効果に関する詳細な検討は少ない。
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