特集 事業の目標設定と評価—日常活動のモヤモヤから抜け出すために
母親学級の評価
栁沢 尚代
1
1東京都渋谷区恵比寿保健相談所
pp.434-441
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900938
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はじめに
乳児死亡が出生1000対62.5であった1949年(昭和24年),母子保健の充実が急務であるとの理由で,E. マチソン女史(連合軍総司令部公衆衛生福祉部看護課助産婦担当看護婦)の提唱により,わが国で初めて母親学級が始められた。個別指導が主流であった当時,全国から助産婦や保健婦を集め,妊産婦健康管理のための集団指導の講習会は画期的なものであった。以来45年間,保健所や市町村などの公的機関をはじめ,病院やマタニティ産業などで開催されている。
しかし,母親学級への期待と役割は,時代背景により大きく変化してきている。特に70年代半ば以降,「産ませてもらうお産」から「主体的なお産」へとお産の基本的な考え方が変化する中で,出産準備教育としての役割は大きくなっている。とりわけラマーズ法が普及する中で,お産の学習とトレーニングは欠かせないプログラムとなってきている。
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