連載 母性教育講座
妊娠・分娩,母親へ
母親学級のあり方
青木 康子
1
1日赤産院
pp.15-18
発行日 1968年5月1日
Published Date 1968/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203555
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はじめに
去る3月,東京都看護課の主催する講習会で,"母親学級の検討"というテーマで話す機会を得その下調べを行なっていて,つくづく感じたことは,母親学級を最初に日本に植えつけた,マチソン女史の母親学級に対する態度を,もう一度学びなおす必要があるということであった.
マチソン女史は連合軍総司令部公衆衛生部看護課所属の助産婦として,昭和21年5月から約3年半,日本に滞在し,その間に,母親学級を自ら指導して普及させる一方,妊産婦保健指導についての講演を全国各地で行ない,母子保健のにない手としての助産婦の道を開いた人でもある.その教えるところは,あくまで母子中心の考えに基くものであり,20年を過ぎた今でも学ぶところは多い.特に母親学級は,初心にかえるというか,出発当時の主旨をかみしめなければならないと痛感した.
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