調査報告
健康老人を保健婦学生にどのように伝えていくか—豊齢セミナーに参加させて
後藤 順子
1
1山形県立高等保健看護学院
pp.555-560
発行日 1993年7月10日
Published Date 1993/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900721
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いま保健婦教育の中で
人口の高齢化が進む中で,この度のカリキュラム改正で保健婦教育の中にも高齢者の保健指導が位置づけられた。寝たきり老人や痴呆性老人など在宅ケアに関しては多くの報告があるが,わが国の全老人の8〜9割を占める健康老人をどのように理解し,保健婦として何をどのように援助していくかの報告は少ない。高齢者との同居率が高い当県においても,保健婦学生自身が高齢者と同居している割合は半数に過ぎず,看護学生時代にも健康な老人と積極的に接してきた経験もほとんどない現状である。
このたび,実習の一環として「健康な老人の特性を理解する」目的で,市が計画した健康な老人のための豊齢セミナーに保健婦学生を参加させ,学生が老人をどのようにとらえていったのか,その行動の経過を考察したので報告する。
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