特集 いま注目したい保健活動—都市を中心に
地域リハビリ教室“勝田”の取り組み—当事者の力量形成を中核に
井伊 久美子
1
1横浜市港北保健所
pp.970-977
発行日 1992年11月10日
Published Date 1992/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900608
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はじめに
私たちは本事例において,リハビリの問題に対する取り組みは,従来の手足の機能訓練や,それについてのサービス提供を重視するあり方に対し,当事者主体の位置づけを明確にした。特に当事者自身の意識の発展,新たな価値観の構築を重視したうえで,活動の全体像を「個々に訓練するのみでは解決しないリハビリの問題に関わる人々が,各々に認識を発展させ,また相互に発展するしくみづくりである」と私たちは考えた。
そして,この考え方を具体化し,リハビリ教室を実施したが,一リハビリ教室から,一泊旅行や作業所づくりなどの地域の活動へと発展した。さらに,作業所がスタートし,軌道に乗りつつある現在,中途障害者の社会的な活動の今後の取り組みについて,行政も含めた関係者で検討が始まっている。
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