連載 保健所長のひとりごと
保健所でやらなければならない仕事はたくさんある
一ノ渡 義巳
1
1岩手県盛岡保健所
pp.738-739
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900566
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35年やって思うこと
昭和32年,宮城県気仙沼保健所を振り出しに,衛生行政一筋に35年勤め上げた。振り返って見るといろいろなことがあったが,保健所は常にその時の社会情勢に振り回されてきたといえる。その中にあって,保健所はいったい何をなすべきか?今,世の中は保健所に何を期待しているのか?を考えて努力してきたつもりである。
パブリック・ヘルス・マインドという言葉があるが,臨床畑から移って来た所長が多くなったためか,必ずしも,発想が公衆衛生的ではないことが多くなった。先日,全国所長会で,低肺機能者に保健婦が援助しないか?という話があったり,部長から,終末医療に保健所保健婦があたってくれないか?ということだったが,私は両方とも直ちにお断りした。
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