特集 保健婦の自己啓発と能力開発
私の自己啓発
目標をきめて「やりたくない」ことに挑戦して,自分を変える
川村 佐和子
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科
pp.622-624
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900543
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自分自身とたたかう
私の言葉で自分自身の場合を率直に述べるならば「自己啓発」とは,「やりたくない」「めんどう」「できない」という気持ちとたたかうことである。「やりたくない」「めんどう」「できない」という気持ちから,「やってみよう」という気持ちへ自分自身を変化させたら後は,文句をほどほどに抑えるしか問題は残らない。気持ちの整理をきちんとしておくことがポイントである。いつまでもやりたくない気持ちを残していると自分の作業がいいかげんになり,結果はうまくいかない。
自分の一生はたった1回である。持っている時間は決まっている。365日×100年を上回ることはめったにないし,職業的に活動できる時間は定年という同じ枠組みの中で決まっているから,皆同じ持ち時間数である。これをどう使うかは各々の自由であり,責任である。「やりたくない」「めんどう」な「できない」ことを「させられる」だけで一生を終わりたくないと思うならば,「やってみる」方に気持ちを変えてチャレンジする気にならなくてはならない。「させられる」側を選ぶならば,その結果として「させられる」ことに文句を言う資格はないというものである。「させられたくない」が「したくない」,それでも文句を言うならば,「やめたら?」と言われても仕方がないのではないだろうか。
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