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こころの栄養を届けよう—365日老人給食宅配サービス 福岡県春日市社会福祉協議会
八木 保
pp.413-416
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900492
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17年間,1日も休みなく,地域の65歳以上の虚弱なひとり暮らしや障害をもった方々に給食(昼食,夕食)を届けている社会福祉協議会(以下,社協)がある。365日の宅配サービスがどうしたら可能になるのか,そこを確認したくて春日市社協を訪れた。春日市社協(三村隆資会長)は1960年発足,生活困窮者への援助,幼稚園・保育園・在宅心身障害児通園施設・老人福祉センターの運営など,その時代,その時代の地域ニーズにそった福祉サービスを住民に提供してきた。
1974年,ひとり暮らし老人,障害をもった老人が「どんなことに一番困っているか」生活実態調査を実施した。「食事に困っている」という答えが圧倒的であった。風邪で寝込んでいたひとり暮らしの老人が3日間も食事をしなかったことや,同じおかずを何日も食べている人のことなどが,民生委員から報告された。個別訪問をした社協の河津二男事務局長自身,山のように積まれたカップラーメンを見せられて「食わなきゃ死のうもんのう」というおじいさんの言葉がひどくこたえた。
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