特集 高齢者保健福祉推進十か年戦略(ゴールドプラン)のすべて
保健・福祉をつなぐ保健婦の役割
錦織 京子
1
1長野県須坂市役所民生部高齢者福祉課
pp.957-964
発行日 1991年11月25日
Published Date 1991/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900357
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はじめに
須坂市は,1988年,民生部福祉課に高齢者対策室を設置し,本年は高齢者福祉課を独立させて,行政としての体制を整備し,積極的に高齢化社会への対応を推進している(図1)。昨年4月,私は保健予防課から高齢者対策室へ異動になり,室長として福祉行政に取り組むことになったが,平成2(1990)年度は高齢者保健福祉十か年戦略(以下,十か年戦略)の初年度でもあり,重大任務を負うことになった。国の十か年戦略(ゴールドプラン)の中の在宅福祉対策,ねたきり老人ゼロ作戦,高齢者の生きがい対策は,保健・医療・福祉の総合的推進を図ることといわれている。
高齢者福祉に携わってみて,これからの在宅老人への援助は,保健と福祉をつなぎ,医療,ボランティア等も含めて,トータルケアで対応していく方向が求められており,そのオーガナイザーの役割を保健婦が担っていくことが適切ではないかと強く感じている。そこで,須坂市の保健と福祉の連携で実施している高齢者保健と福祉事業を述べ,今後の保健婦の役割について考えてみたい。
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