連載 今,あらためて保健婦活動のあり方を考える・1【新連載】
地域ぐるみの在宅ケアを追求して[1]
渡辺 裕子
1
,
金子 仁子
2
1千葉県下総町保健課
2国立公衆衛生院公衆衝生看護学部
pp.572-579
発行日 1990年7月10日
Published Date 1990/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900090
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●シリーズを始めるにあたって
世の中では,高齢化社会を迎え,日本型福祉社会をめざせと大騒ぎをしています。私たちも,日々の忙しい仕事の中で,高齢化,高齢化と追い立てられるように言われ,「今後の公衆衛生活動とは」「保健婦の役割とは」を考えさせられることと思います。けれども,成書を読んでも,その答えがはっきりと目の前に明らかになることは少ないように思われます。
ここ数年,私はある会に参加して,公衆衛生の専門性を考える機会を得てからは,頭の半分で「公衆衛生とは」を考えつつ,半分では「保健婦の専門性とは」も,そのなかで明らかにする必要があるのではと思ってきました。そのためには,抽象的なことではなくて,事例を学び検討しながらそのなかで,「公衆衛生とは」を考え,「保健婦の専門性」を具体的レベルで明らかにしていくことが今,必要ではないかと思っています。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.