書評
―金武澄子著―「父さんがんばって!高次脳機能障害の夫のリハビリ体験記」
永杉 さよ子
1
1神奈川県愛川町役場
pp.435
発行日 1988年5月10日
Published Date 1988/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207540
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この本は,高次胸機能障害の夫のために,リハビリの専門家ではない一主婦が,専門医による診察や検査を参考にし,多くの書物を読み,自ら工夫して実施したリハビリの体験記です。
保健婦が行うリハビリテーションとは何か,機能訓練事業を開始した昭和55年頃からの疑問でした。最近になって,患者自らの主体的な取り組みによって,より良い生活を取り戻すことがリハビリテーションの目的であるならば,リハビリテーションは看護のセルフケア支援と結びつきの強い活動と思えるようになってきました。PTやOTとは違う,保健婦の創造によるリハビリとは,この著者のような取り組みなのかもしれないと共感しながら読み進みました。
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