特集 保健医療制度の再編と保健婦活動の課題
第19回自治体に働く保健婦のつどい集録
地区別つどい報告
石城 赫子
,
石幡 裕子
,
田村 加代子
,
光岡 重子
,
国分 恵子
,
貴志 芳子
,
寺田 和子
,
佐々木 みや子
pp.655-663
発行日 1987年7月10日
Published Date 1987/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207361
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<要旨>
基調報告――つどい発足10年の節目を迎え,つどいの沿革を簡単に報告。北海道のつどいは「若い保健婦のつどい」,「十勝のつどい」,「オホーツクのつどい」と,確実にその輪を拡げていることを伝えた。
基調講演――弁護士の仕事をとおして感じていること,保健婦に期待すること等が話された。最近扱う事件では,サラ金の被害が依然として多いこと,働く人の解雇や倒産の問題,あとを絶たない悪徳商法の問題などは,弱い者いじめの政治が国民の生活をおびやかしている結果であると指摘された。さらに,調停からみられる家庭崩壊の実態では悲惨な父親の嬰児殺し事件の事例などが挙げられ,離婚率トップの北海道の背景として,高度経済成長のひずみが出ていることが明らかにされた。これらの問題への対応としては公的相談機関の設置と同時に,すべての事柄の前提として平和なくらしが背景になければならず,保健婦も健康,生活の問題と平和への努力を両輪にして考え,行動していく呼びかけが行われた。
記念講演――看護をとりまく情勢として,医療費の圧縮削減の実態の中で,病院経営だけでなく,地域ケアにまで大企業が進出し,企業化が進んでいる実態が話された。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.