調査/老人
「くらしにくさ」からみた高齢者の健康実態—奈良天理市柳本地区の健康調査の事例から
山崎 早苗
1
,
中村 真須子
2
,
石田 一郎
1
,
近藤 雄二
3
,
山下 節義
3
1奈良県奈良保健所
2天理市役所衛生公害課
3奈良県立医科大学・衛生学
pp.217-222
発行日 1987年3月10日
Published Date 1987/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207300
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I.はじめに
老健法が施行されて以来,高齢者に対する種々の取り組みが行われはじめている。
地域社会の実態をふまえた保健活動の展開の必要性が指摘されて久しいが,地域保健活動で高齢者の問題を取り上げるうえでは,加齢による身体諸機能の変化をふまえ「健やかなくらし」1)を保障していく取り組みを中心にすることが必要である。これは日常的な生活機能の維持を基本として,ぼけや寝たきりの開始期を少しでも遅らすために,看護技術だけにとどまらず保健,医療・福祉にわたった社会的手だてを,対象地域の特性に合わせてかたちづくっていくことを意味している。
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