書評
三好 春樹 著—老人の生活ケア—生活障害への新しい看護の視点
森下 浩子
1
1広島県沼隈町役場
pp.794
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207212
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あっ,またやられた! とこの本を読んで思いました。保健婦って何をしてもこういかないんだから……と。地域での通所訓練をはじめて4年,著者の言う個々のケースから新しい方法論を学び,創造と応用を繰り返し実践してきた私たちをまるで見ていたかのようなことが全編に集録されています。
障害老人への理解ほどむずかしく,またそれができなくては,いかなる技術の訪問看護も,通所訓練のカリキュラムを整え評価を出したかにみえても,それは本物ではないとこの本は一生懸命教えてくれるすばらしい教科書とも言えるようです。老いを自然過程としてとらえ,それをありのまま受容できない我々と当事者へ,素直にやさしく,当たり前のことを当たり前としてとらえる視点をこんこんと語っています。
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