母子/体験レポート
母親の育児経験と育児行動との関連についての一考察—第1子,第2子における母親の接し方を比較して
吉宮 仁美
1
,
三品 照子
2
1横浜市緑保健所
2神奈川県立看護教育大学校
pp.394-405
発行日 1986年5月10日
Published Date 1986/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207164
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はじめに
近年,核家族化が進み,育児の中心的役割を果たすべき若い母親の周囲には相談する人が少なかったり,出生率の低下により,母親達が成長する過程で,乳幼児に接する機会が乏しい。その中で女性が結婚,妊娠,出産をして母親となり,特に第1子を育児する時,種々の問題がでてくる事が予測される。
宮本ら1)は育児態度に問題の多い対象として第2子より第1子の母親を認めており,松下2)は初産つまり第1子の方に母親の単なる危惧にすぎない訴えが多いと報告している。これらは多くにあてはまる現状である。さらに,立川3)は兄弟間の偏食の差異の研究から,第2子の場合,第1子の育児経験で失敗した事を土台に安定した育児態度を身につけているとも述べている。
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