特集 保健婦と保健計画—草の根の活動への回帰を
〈座談会〉
地域が動くような活動を
柴沼 和加子
1
,
長弘 千恵
2
,
西 三郎
3
,
星野 ゆう子
4
,
伊藤 悦子
5
,
中村 裕美子
6
1練馬区大泉保健相談所
2元産業医科大学医療技術短期大学
3東京都立大学
4小田原保健所真鶴支所
5山口保健所
6八尾保健所
pp.280-296
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207144
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「地域が動く」という言葉は ある意味では奇妙である.地殼変動による表層地滑りでも起きたのかとの錯覚も起こる.しかし 本当に住民ニーズにマッチした活動が地域で展開され始めた時 その活動にかかわるすべての人々は 「地域が動く」という体験を 驚きと喜びとが混ざった感動を抱きながら体験して来たのではないか.沢内村でブルドーザーが動き 3mもある雪をかき分けて道が湯田や盛岡に通じた時の沢内村民の胸の内はきっとこれで村が動き始めた!! という思いであふれたに違いない.今 東京の一隅に住む本誌編集者の1人は 保健婦や地域住民に支えられつつ その家族が動きつつある地域の中へまさに動き出して行く実体験をしているという.それはまさに「動く」という実感だそうである.
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