特集 公衆衛生分野におけるコンピューターの活用
アメリカの地域保健活動—PPBS特別研究報告事例を中心として
西 三郎
1
1国立公衆衛生院衛生行政学部
pp.23-27
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203802
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はじめに
アメリカ合衆国の公衆衛生・衛生行政は,ここ数年間に,多数の新法律の制定,改正,行政機構の改革,予算の拡大など急速な変化を見せている.すなわち,癌・心疾患・卒中法(地域医療プログラム)(1965年),総合保健計画法(1966),老人健康保険法(1965),ヘルスマンパワー法(提案)等々1953年以来50以上制定・改正されている.
また行政機構も,公衆衛生事業庁(Public Health Service)の法定4局が8局に組み替えられ(1967年),その翌年である今年の4月さらに保健教育福祉省(HEW)の大改革により,公衆衛生事業庁が,食品薬事行政を加えて,食品薬品行政,保健サービスおよび精神衛生行政,国立保健研究所庁の3庁を含めて,保健教育福祉省副長官(その下にSurgeon Generalが専門官としている)の直属となった.予算については,公衆衛生事業庁では1953年の2億5千万ドルが1965年に24億ドル,その他の庁の保健関係では1953年4,400万ドルが1967年には54億ドル.1968年1月の予算教書を見ると,保健・労働・福祉の項目は1967年度実績395億ドル,1968年度見積額464億ドル,1969年度見積額519億ドルで,その伸び率が他の項目に比し最大となっている.
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