特集 住民の主体性に基づく組織活動を・Ⅱ
保健婦自らの変革を求めて
組織活動研究会横浜集会全集録
第1回組織活動研究会横浜集会—その意義・学び・整理・展望
松下 拡
pp.453-477
発行日 1983年6月10日
Published Date 1983/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206696
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.横浜集会に至った経緯
—≪松川研究会≫から≪抄読会≫≪抄読会≫から≪横浜集会≫へ—
はじめに
看護教育に携わっている者と保健所の保健婦及び公衆衛生院で学んでいた保健婦数名とで≪組織活動≫の勉強会を始めたのは,1980年の初めのことであった。このいきさつについては,≪看護教育においても,保健婦活動においても,個別的援助活動が大事に位置づけられてきたなかで,ここ数年,組織活動がクローズアップされて来ている。これは,ひとつには健康づくり施策に関連して組織づくりの取り組みが始まったことにもよるが,これとは別に,保健婦の中に,個重視を是としながらも,個別的かかわりだけではやっていけないというさまざまな体験があるからである……(略)≫1)と述べられているように,組織活動を必要とする意図を異にしながら,全体の流れとして組織活動が求められているけれども,私達の中で組織活動の目的がはっきりしていないことが話題になった。そして,改めて≪組織活動とは何か≫を考え検討を進めるに当たって,今までの考え方や活動の中から≪個と集団の統合について≫掘り下げていこうということになった。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.