特集 活動を見直し,活動を築き上げる
第14回自治体に働く保健婦のつどい集録
分科会
母子保健法(案)を考える
山本 裕子
1
1東京都練馬区石神井保健所
pp.493-503
発行日 1982年7月10日
Published Date 1982/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206535
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母子保健法改正で国の責任はなくなる
司会 最初に,母子保健法改正問題をとりあげている東京のサークルの土曜会から報告して下さい。
報告(土曜会) 東京,川崎,名古屋,京都,大阪,横浜の乳幼児検診の内容を検討した比較表を土曜会ではつくりました。公明党から"母子保健の手直し"が取りざたされていた51年ころから,問題があるんじゃないかということで,学習会をしました。すでに市町村の場合は乳児検診が委託されたり,あるいは乳児検診が保健所から市町村におろされているというのが,もうここ10年ぐらいの間にどんどん進められてきているわけです。乳幼児の発達診断をして,その事例を研究する中で,どんな母子管理が行われているかしっかりとらえなおそう。保健所の乳検管理体系は必要だとか,あるいは丸山博先生の"乳児死亡",あれはまあ古典みたいになっているんですけれども,あのころの乳児が5人に1人はバタバタと死んでいく戦争中という社会背景の中で乳児のような弱いところにひずみがどう出ているかということについて,そこから母子衛生の問題を引っ張り出してきている研究書ですね。わたしらはそういう視点で母子管理体系を見つめていっているだろうかというような抄読会をしたりしていったんですね。
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