連載 家族保健指導論・3
家族保健指導の試み—保健婦教育の中での家族健康管理実習の評価
金川 克子
1
1金沢大学医療技術短期大学部
pp.73-76
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206076
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I.はじめに
保健婦教育の中での家族を中心とした家族健康管理実習の概要は前回で述べた通りであるが,その評価をしていくには,学生側からの評価と実習家庭側からの評価と共に,教師からみて学生の学習達成度の評価をあわせて行っていくことが大切であろう。
家族健康管理実習に対する初年度の家庭の反応は前回述べてあるが,担当学生が訪問することによってよかった点があったとしている家庭が58%みられたこと,担当学生が訪問することによって健康に関心を持つようになった家庭が42%あったこと,また引き続き健康管理家庭の希望が74%にみられたこと等より,実習初年度としては各家庭が,健康管理実習をまずまず評価していると考えられる。しかし,まだ決して十分とはいえず,各家庭の実習に対する理解度や期待の度合,更に健康レベル面から分析していくことが要求されるが,今回は担当学生を中心に,在学中と卒業後の時点で家族健康管理実習に対する認識を通して検討する。
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