連載 家族保健指導論・1【新連載】
家族保健指導の考え方
金川 克子
1
1金沢大学医療技術短期大学部
pp.634-637
発行日 1978年9月10日
Published Date 1978/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206033
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I.はじめに
現在広く一般に行われている健康管理は,比較的均一な構成員からなる集団を対象として実施されている場合が多い。即ち,勤労者を対象とした職場の健康管理,児童・生徒・学生・教職員を対象とした学校での保健管理,地域住民(主として妊産婦,乳幼児,老人,自営業,無職の人々)を対象とした保健所や市町村による地域健康管理などがみられる。これを家族側からみると,家族員はそれぞれが属するいずれかの集団の中で健康管理を受けている。
家族は社会生活を営む上での基本的な集団単位であり,親子・夫婦・兄弟姉妹が愛情と相互信頼のもとに結ばれ,経済的な相互扶助によりかなりの共通点をもった衣・食・住生活を基盤とし,子供の養育,教育,人格の形成あるいは労働の再生産,いこいの場としての意味を持っていると思われる。
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