特集 母子保健と保健婦活動
事例
両親が医療受診を拒んだ心身障害児が施設入所するまで—地域における医療機関との支援事例
星野 ゆう子
1
1神奈川県足柄上保健所
pp.816-825
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206058
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はじめに
私は現在,保健婦として6年を経過しようとしている。受持人口12,000人の地域の中で,在宅心身障害児は何人かいる。その児は家族の者により医療を受け,保育されている。しかし,このケースは,家庭において適切な保育をされず,医療の必要があるにもかかわらず放置されていた。就学免除されてからは,訪問教師によりケースが把握されていたが,時々起こす心臓発作に教師が不安を感じ,児童相談所から保健婦にケースが紹介された。保健婦として就職して6か月経過しようとした時に出合ったケースであり,1つ1つの経験がすべて初めての中で,地域での関係機関とのつながりの大切さを経験した事例であるので,ここに紹介したい。
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