特集 新しい保健婦像を模索して—老人を対象に公衆衛生看護実習を展開
老人を対象とした公衆衛生看護実習の経過報告—京都府立保健婦専門学校における6年間の教育実践より
福間 和美
1
,
渡部 希恵
1
,
村山 真由美
1
,
神林 カヨ
2
,
谷川 明子
3
,
矢野 輝男
1
1京都府立保健婦専門学校
2元京都府立保健婦専門学校
3実習担当保健所
pp.658-688
発行日 1978年10月10日
Published Date 1978/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206038
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はじめに
保健婦教育課程のなかで,学生が実習することの意義は学校で学んだ理論を実践の場で主体的・創造的に適応させ,自己の実践能力を養うことにある。昭和46年に保健婦教育課程が改正されて7年が経過し,それぞれの保健婦学校でその教育効果をめざし,教育計画や実習の展開に創意工夫がなされていることと思う。本校においても,保健婦教育課程の改正を機会に,昭和47年から実習の一部改善を試みた。それは従来から実施していた,保健所を基盤とした地区実習に加え,教育目標の到達をより確実なものとするため,教務が主体となり講義・演習・実習と系統的に学べる実習をめざして,学校周辺の地区において,老人とその家族を対象に訪問活動を主とした実習を開始した。そして6年を経過した現時点で,一応の評価ができる段階に至ったので,この機会に整理し,今後の保健婦教育実習を更に発展させたいと考えた。幸いに本誌に報告の機会を得たので,本校の教育計画,実習計画,問題点等を紹介させていただき,保健婦教育実習のあり方についてご批判,ご助言をいただければ幸いである。
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