発言席
理解されることの少ない保健婦活動
澤口 進
1
1帝京大学薬学部
pp.585
発行日 1978年9月10日
Published Date 1978/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206027
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公衆衛生をとりまく内外の情勢の変化にもかかわらず保健婦は,地域保健活動において常に,一貫した方法と立場を維持してきました。すなわち①家族集団を活動の原点とし日常生活圏を組織活動の基盤とし,②加うるに,画一的一方交通的になりがちな行政の中にあって,住民とのほとんど唯一の結び目としての地位を堅持し,その地位に依って保健活動を動的に展開してきました。
保健婦の伝統的な地域住民への接近方法は訪問看護であるが,この訪問看護を通じて保健婦は,主婦の主要な役割が家族員の健康管理であることを発見した。この発見は,地域保健活動のすすめ方に関する理論と実践を結合したという点で特筆されよう。
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