調査研究
高血圧夫婦と非高血圧夫婦の栄養摂取状況について
金川 克子
1
1金沢大学医療技術短期大学部看護科
pp.872-877
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205399
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はじめに
我が国の死因順位の第1位は,昭和26年から脳血管疾患であり,予防も含めて高血圧の管理が重要とされている。中でも本態性高血圧の成因としては,宮尾教授は遺伝体質因子が大きな役割を果たしており,その発症に及ぼす環境因子として,労働条件,食品構成,摂取食塩量,嗜好品など種々考えられる1)としているので,それらの因子が日常生活の中でうまくコントロールされていくことが大切である。
本態性高血圧患者の食事療法の実際としては,1)高血圧の成因とも関係して,食塩を制限すること,2)高血圧と肥満とは直接の関係はないが,肥満者の多いことから,カロリーを制限して太らないように,肥満の人は少なくとも標準体重の±10%以内まで減少させること,3)高血圧と合併しやすい動脈硬化を考慮し,動物性脂肪を少なくすること2)などが知られている。
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