特集 荒廃する対人保健サービス
静岡県にみる保健所統廃合の実態と保健婦活動
健康管理の徹底をめざして
河原崎 育代
1
1静岡県藤枝市役所
pp.404-406
発行日 1973年6月10日
Published Date 1973/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205301
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はじめに
私が勤務している藤枝市は,県の中部,静岡市の西方約20kmに位し,北部山間地,中部市街地,南部平たん地に大別され,面積約142km2,北部山間地には特産物の茶,みかん,しいたけなどが,南部平たん地には米,そ菜など栽培されている農村地帯であるが,ここ数年来平たん地には工場誘致がなされ,地域の形態が一変されつつある。交通状況は東名高速道路,国道1号線が市の中心部を走り,条件には恵まれた地域である。人口81,747人,世帯数18,965人で,保健婦10人,事務員1人である。
当市は昭和29年に合併したが,当時は市民の保健衛生に対する関心・知識が低かったために,乳児死亡,出生率とともに非常に高く,また伝染病が多く発生するという情勢にあった。そこで市民の健康管理の徹底をはかるため,S病院長の協力を得て,昭和32年に,藤枝市健康管理長期計画を策定し,これに基づいて今日まで活動が続いている。
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