声
学院生活をして思う
野崎 富子
1
1岩手県立衛生学院保健婦養護教諭科
pp.312
発行日 1973年5月10日
Published Date 1973/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205278
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看護の本質,看護の専門性,看護教育の問題など,看護について現在ほど関心がはらわれ,論議された時代はないだろうと思う。そのなかで42年,43年には看護婦課程,46年には保健婦課程,助産婦課程のカリキュラムの改正があった。ちょうどその時点から私と学生との出合いが始まったのである。時勢の流れとともに本県においても過疎化現象が訪れ,県人口も140万を割ってしまった。こんななかで全県下就業保健婦数は370数名である。私も数年前までは現場保健所のなかで感激をかみしめながら実際活動をしていた。
現在は学生とともに"公衆衛生看護とは?保健指導とは?"ということばの一つ一つから原点にえかり,理論的にディスカッションを通して考え,実践の場で展開されている事実を見学し,体験をして確かめるということをくり返している。そのうち,いつの間にか自分の頭で整理し成長して卒業していった彼女たち。1年間で保健婦課程と養護教諭課程の2つのコースの資格を取得するために,およそ1,400時間の教育時間で毎日忙しくすぎていくが,彼女たちは最初から覚悟して入学して来ているせいか,別にそれほどつらいとぐちることもなく,結構楽しみながら生活している。
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