Student's page 国立東京第一病院付属高等看護学院
花の学院—私達の学院の相貌
仲田 妙子
pp.58-63
発行日 1955年12月15日
Published Date 1955/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910002
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☆学院の生立ち
昭和20年10月,と申しますと丁度今から,10年前,即ちひとむかし前の話になりますが,大平洋戦争当時「臨時東京第一陸軍病院」として傷病兵の收容数に於いても診療内容に於いても,陸軍病院のナンバーワンを任じていたこの病院は,終戦による軍の解散で衞生兵は居なくなるし,20班を数える日赤救護班は召集解除になり,僅かに陸軍看護婦として働いていた人達が居残つて看護に従事しているという状態でした。その看護力の不足を補う目的もあつて,解散の陸軍造兵廠病院で養成中の看護婦生徒(勿論旧制度)31名を引取り,教育を開始したのが国立東京第一病院の看護婦養成の最初なのであります。
尚占領軍当局に於ては,我国に於ける医療制度のあり方,医療関係者の資質等に就いて嚴しい批判を行い,看護制度のあり方に就いても,愼重審議の末,新制度の確立をみるに到つたことは皆様御承知の通りでありますが,私共の学院に於きましても,昭和22年9月,新制度に於ける第1回の甲種看護婦学生33名の教育を開始したのであります。
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