特集 訪問看護を考える
座談会
私と"訪問看護"
小林 富美栄
1
,
川島 みどり
2
,
高野 規
3
,
岡田 照子
4
1東京女子医大短大・看護協会
2東京看護学セミナー
3東京白十字病院健康管理センター
4ホームーケアセンター
pp.10-21
発行日 1973年1月10日
Published Date 1973/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205204
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住民と看護職が,他者の介在なしに,直接的に結びついていける……,いろいろな形が考えられるなかで,欧米で普及している"訪問看護"もその可能性大といえるだろう。
とはいえ,従来の医療システムからはみ出すことも考えられるので,訪問看護が社会的に定着するには,まだかなりの時間がかかるかもしれない。それを支えるのは,看護者の真に住民1人1人の側に立つ姿勢と,真に専門家として自認・他認されるだけのきびしい自己研修の裏づけがあって,はじめて住民1人1人の心に訪問看護は受け入れられていくのではあるまいか。
いかなる形であれ,地域での活動を展開しようと思えば,住民の支持がなければ不可能である。ロさきだけのスローガン屋を,住民は決して容認しない。"訪問看護"活動もその例外ではありえない。
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