特集 結核患者訪問は機能しているか
私の結核患者訪問の実態
援助を求めている"人"がいるから………
秋山 好江
1
1静岡市中央保健所
pp.17-18
発行日 1972年11月10日
Published Date 1972/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205166
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はじめに
結核は,一般社会の人々の間では関心が薄れてきて,斜陽の一途をたどりつつあるといわれているが,結核が根絶されたかといえば決してそうではなく,昔ながらの重症結核も依然として発生し,散在している現状では,とても手をゆるめることはできない。このようななかで,私たちは毎日,何か実のある新しい仕事をするにはどうすればよいか……などと思いながら悶々と過ごしてきている。
さて,自分の仕事で何に時間を多く費やしているかを考えると,結核に関するものがその大部分を占めている。また,家庭訪問においても結核が2/3以上の時間を費している。ところが,1つ1つの結核の訪問の事例について省みると,その事例以外に対する援助にエネルギーを傾けていることに気がついた。そんな1例を記してみたいと思う。
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