特集 保健婦にとって住民とは何か
まず保健婦自身がはだかになろう
岡庭 幸子
1
1長野県下伊那郡上郷町役場
pp.13-15
発行日 1971年12月10日
Published Date 1971/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204997
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はじめに
人口10,000,年々増加の一途をたどるこじんまりしたこの町に就職して7年,保健婦のひよこでピヨピヨ鳴くことしか知らなかったはじめの2〜3年,結婚して子供が生まれて,母とか,夫婦とか,嫁とか,姑とか,そういった人間のもろもろの表と裏をかい間見て,それらに圧倒されそうになったその後の3年,そしていま,1歳と3歳のちびっこを育てながら働くことに,なんとか自分の生きている証を求めたいなどときざなことを考えながら,毎日交通戦争をくぐり抜けて14km離れたこの町へ通っている。そしてそういう私自身,実は自分の住む村の若妻会の会員であるし,自治体に対してもいろいろな要求をもっているひとりの住民である。
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