FORUM フォーラム ふぉーらむ
障害の受入れを妨げるもの
奈良 勲
1
1有馬温泉病院
pp.464
発行日 1977年6月15日
Published Date 1977/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101499
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- 文献概要
いまさらリハビリテーションの目標をいうまでもないが,「患者の残存能力を最大限に高め,患者が再び自立して社会へ復帰すること」としよう.しかし,一人の人間が家庭や社会生活を営むのは身体機能のレベルだけによらない.その人間が半永久的な障害を現実的に受入れているかどうかにもよる.そして,何らかの援助を必要とする場合,その人間と直接かかわりのある人々が障害を受入れる必要があろう.
障害の受入れは,事実の認識とそれに対する心の適応である.例えADL面で自立していても,心の適応が十分できていない人は,いわゆる健全な家庭,社会生活を営む上で種々の問題を生じよう.
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