連載 ケース・カンファレンス■精神障害者へのアプローチ・9
放置患者へのとりくみ—(その後の経過)
松村 幸子
1
1川崎市中原保健所
pp.65-70
発行日 1970年4月10日
Published Date 1970/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204663
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はじめに
「何とか薬さえのむようになれば治る」という認識が前回ケースカンファレンス(本誌25巻10号)の後で変わった。何より生活への働きかけを通して,治していくという,認識の上にたって,計画をたてた。
はじめ1週間は,毎日生活の場を作った働きかけを考えていく。薬のことは失敗した直後なので,一切出さずに,身のまわりの材料を使って働きかけをしていく。そのなかで,家族に扱い方のコツを教えこんでいく。その後は業務の中でできる範囲内で,家族の働きかけを授けていく。チャンスがあったら薬をのませる。
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