特集 高知駐在制の20年
精神障害者に対するとりくみ
安藤 英美子
1
1高知市役所
pp.61-64
発行日 1969年4月10日
Published Date 1969/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204408
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放置されていた精神障害者
私は,昭和25年10月に,高知市の保健婦として,就職しました。その当時,農村地区3ヵ所人口約20,000人の受持で,重症結核が多く,要入院のケースでも,ベッド数が少なく1人のケースを入院させるにも,何ヵ所もの病院を訪問して,入院予約をしなければならない状態でありました。そのため保健婦活動は,結核のみに追いまわされていたと言っても,過言ではありません。
精神障害者に対しては,全くといって良いほど,なんら手を差しのべていなかったのです。地域において,精神障害者が放置され,歩きまわっているケースを見ても,積極的に援助しようともしなかったのです。
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