活動報告
脳卒中後遺症者へのとりくみ
長沼 典子
1
,
種本 ヨネ
1
1新潟県潟東村役場
pp.381-383
発行日 1977年6月10日
Published Date 1977/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205868
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
脳卒中後遺症者の看護は,発作の直後から適切な継続した看護を行うことにより,大部分が日常生活動作の拡大や,社会復帰も可能であると考えられる。が本人の回復意欲が低かったり,看護の手がゆき届かなかったりすると,寝たきりとなってしまう例も多く,本人はもとより,家族の心身の負担も大きいものがある。潟東村でも主たる看護者である主婦が年中勤めるようになってきており,昼間患者を訪れる者もなく,寂しい毎日を送り,回復への意欲も失いがちとなり,社会との交流はますます少なくなりがちである。こうした中で,卒中後遺症者に対する看護は,保健婦活動の中でも重要な部分を占めてきている。保健婦による家庭訪問はもとより,一人一人の患者が回復への意欲を持ち,リハビリテーションを継続し,社会復帰をめざすとともに,家族が適切な看護を行い,また保健委員を通して,地域の人々が卒中後遺症者に対し暖かい目を向けていくことができるように,昭和49年から卒中後遺症者の集いを実施し働きかけたので,その結果を報告する。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.