ほんだな
—日野原 重明 ほか 編—慢性疾患の新しい理解とリハビリテーション看護/—大森 文子 ほか 著—患者に目を向けよう
遠藤 千恵子
1
1神奈川県立衛生短大
pp.60-61
発行日 1967年12月10日
Published Date 1967/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204082
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翻訳ではなく,リハビリテーション看護ということばが使われて発刊された著書は,日本では本書がはじめてであろうと思われる。このような意味からも本書のリハビリテーション看護の概念の解く意味は大きく,その考え方をリードするものとして注目したい。この稿の著者,大槻姉は,「リハビリテーションの基本的概念は,近代的看護の概念そのもので,患者ができるだけ早く自立できるように助力することである。したがってリハビリテーション看護は,疾患の経過において,ある特定の時期に限られたものではなく,病気のはじまりから,その患者が自立できるようになるまで継続されるものであり,また内科・外科看護と並ぶものでもない。分化された看護の上にある統合された概念である」といっておられるのは,正に名言であろう。
とかく看護婦は,看護としての独自の機能と,主導的に働けるという分野の拡張においてその努力が少し欠けていたのではないだろううか?
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