特集 地域精神衛生活動と保健婦
第I部 地域精神衛生行政の現状と諸問題
精神衛生法改正の経緯と現状
大谷 藤郎
1
1厚生省・医事課
pp.12-14
発行日 1967年11月10日
Published Date 1967/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204054
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
地域精神衛生の芽
昭和40年6月1日に,精神衛生法改正案が参院本会議で可決されてから,早くも2年になります。法律が通つた後,ただちに全国ブロック別に法律改正の説明会があり,精神衛生課の同僚と一緒に全国をまわりました。そして私自身についていえば,かねてWHOのフエローに指名されていたので,その年の9月に再び東京に召集された全国都道府県精神衛生主管課長会議に精神障害者通院医療や保健所の精神衛生業務についての説明をした翌々日,北欧のストックホルムにむけてあわただしく旅だちました。
結果としてそれが精神衛生法と縁がきれたことになってしまったのです。というのはヨーロッパから帰国直後の12月末に医務局医事課の方へ転任となってしまったからです。縁はきれたのですが,精神衛生法のその後の経過,とくに地域精神衛生はどうなったか,家族会の方はどうなっていったかなど,私なりに気になっていました。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.