研究報告
海女の健康に関する研究—第1報 既往症と自覚症状について/第2回
西 正美
1
,
多賀 宏子
1
,
狹間 恵美子
1
,
正吉 不二子
1
,
本邑 貞子
1
,
寺下 佐和
1
,
白木 ちの
1
1石川県輪島保健所
pp.74-80
発行日 1967年6月10日
Published Date 1967/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203963
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調査結果(つづき)
(2)自覚症状(第3表)
自覚症状を全く訴えないものは6名で,他の44名が何らかの異常を訴えている(88.0%)(第3図)。最も多い訴えは頭痛で23名(46.0%)。
めまい,たちくらみを訴えるもの15名(30.0%),全身倦怠10名(20.0%),動悸11名(22.0%)である(第3-2表)。頭痛・めまい・たちくらみ・動悸・全身倦怠などからは,一応循環器系障害を疑うことができる。これらの循環器系障害を疑わせる頭痛めまい・たちくらみ・全身倦怠・動悸・いきぎれ胸部絞扼感・顔面紅潮・浮腫などの自覚症状を一つ以上訴えるものは33名(66.0%)におよんでいる。ここでいうめまい,たちくらみは,訴えの内容が不明確であるため両者を一つにして扱い,循環器系障害を疑わせる症状としたが,感覚器由来のものあるいは神経系異常によるめまいも含まれる可能性はある(以下同様)。
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