特集 かぜの健康相談
グラビア
"青空が見たい"—スモッグにあえぐ人びと
pp.2-8
発行日 1966年12月10日
Published Date 1966/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203797
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東京では約2万本の煙突が毎日けむりを吹きあげているという.そしてこの数年間 急増した自動車の排気ガス.これらは亜硫酸ガスや炭化水素 ベンツピレン そして浮遊ばいじんなどの有毒物質を含んでいる.大気中の亜硫酸ガスが0.1PPM(PPMとは100万分の1の記号)以上になると生活環境上わるい.東京でのスモッグ発生日数は年間60日 大阪ではなんと160日 工業地帯の降下ばいじんは1カ月1平方キロあたり30〜50トンに及ぶところも少なくない.最近の調査によれば京浜地帯の小学校では眼疾患が郊外の3倍 気管支炎は4倍 さらに子どもの胸囲の発育が遅れている事実も判明した.ここにあげる写真は京浜工業地帯を中心にした スモッグにあえぐ人びとの実態なのである.
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