研究報告
3歳児健診時にみた親子分離
高城 光
1
,
井上 智子
1
,
軍司 スマ
1
,
山崎 一子
1
,
井手 寿恵子
1
,
佐藤 エチ子
1
,
坂本 マサ子
1
,
吉川 由利子
1
1長崎市稲佐保健所
pp.42-45
発行日 1966年8月10日
Published Date 1966/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203714
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はじめに
子供の心身の発育状態や性格の特微が,家庭環境のいろいろな条件,特に両親のあり方と重大な関係があることは衆知の事実である。心理学的には,1〜2歳では自我意識の独立がなく4歳児ではほとんど完全に独立し,3歳児の時点で問題があると言われる。厚生省でも人格形成の基礎が乳幼児期に築かれる点を重視し,特に3歳児健診時の精神的方面の検索の必要性を強調している。
私たちは,かかる問題点を含む3歳児についてその親子関係,すなわち親から分離していく状態がいかなる因子によって左右されているかの追究を考え,今後の保健指導へ何らかの参考資料を得る目的で昭和38年度の3歳児健診時に予備調査として実施した。もちろん,予備調査のために目的とした問題点を十分把握するまでにいたらず,若干の資料を得たのみではあるがあえて報告しご批判を戴き本調査実施時の参考にしたいと思う。
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