第21回日本公衆衛生学会に出席して
問題は今後に残された
中島 紀恵子
1
1北海道池田保健所
pp.64-65
発行日 1964年11月10日
Published Date 1964/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203257
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公衆衛生のわくの広さにア然
クラーク会館前総合受付までは北大正門から約200メートル,なだらかな芝生,まだおさなさをとどめている木立のあいだを通ってつきあたりである,駅から電車で5〜6分,いく人かは一見して公衆衛生にたずさわる人のカラーを身につけている."行くのだな""どこからきた人たちだろう".ことばのなまりに耳をすまし,ほのかに緊張する.
今年の北海道は特に秋足早く,もう木々は黄色.紅葉をみせていたがさいわい学会日よりに恵まれた3日間であった.北大構内のいたる所で数多くのグループが写真をとり合ったり,芝生でトーキビをたべていたり,肩をたたき合ったりしていた.私もまたそうした風景の一員であって学会出席の数ヵ月前からの期待は正直いって仲間や先輩,師に会い近況報告しあい,もしくはただ肩をすりよせたいとのたのしみが主であった.それはそれで期待どおりであった.したがって結果的には学会出席者の劣等生ということになる.
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