精神衛生法一部改正反対の動き

　昨年，厚生省が精神衛生実態調査を発表したとき，一時精神障害の問題がジャーナリズムでとりあげられたこともあったが，それもいつしか忘れられたようになっていた．

　ところが，たまたまアメリカ大使が精神分裂病らしい少年に刺されるという事件が，この3月に突発してにわかに精神障害の問題が世間の関心を集めるようになった．その後も問題はクスブリつづけて，5月の始めには学会や精神病院関係者が，政府の一部改正案提出に猛烈な反対運動を展開するという事態にまで発展した．